.東葉高速鉄道について
2.スポーツの振興について
3.水産業について
4.県営水道について
5.犯罪被害者支援について
6.多様性条例について
7.その他
令和5年11月30日(木) 中村実一般質問
議長:次に中村実くん。
中村実:船橋市選出、自由民主党の中村実であります。登壇の機会を与えていただき、会派の先輩同僚に感謝いたしております。初めに、東葉高速鉄道について質問します。東葉高速鉄道は、八千代市と船橋市の発展および両市から都心へのアクセス向上を目的とし、県や沿線市関係鉄道事業者が出資する第3セクターとして、平成8年に開業し、今や通勤通学の足として、沿線住民にとって欠くことのできない重要な公共交通機関として定着しています。
沿線の船橋市では、海老川上流地区において、市立医療センターの建て替え移転とともに、令和10年度末を目途とした新駅の開業も予定されていることから、今後、利用者の更なる増加が期待されています。八千代市においても、土地区画整理事業の進展により、近年、利用者の増加を目の当たりにしています。
このように、沿線自治体による沿線開発の取り組みが進められているところでありますが、東葉高速鉄道では、建設時に抱えた多額の有利子負債が、開業から27年経った今でも依然として経営上の課題となっております。
東葉高速鉄道としても、経費の節減などの経営努力に取り組まれていることは、認識しておりますが、経営の安定化を図るには、収入を増やすための取り組みが大変重要だと考えます。そこで伺います。経営を安定化させるため、東葉高速鉄道はどのように取り組んでいるのか。
東洋高速鉄道は、日本鉄道建設公団が事業者に代わり建設し、完成後に事業者が譲り受けて、建設費を償還する、いわゆるP線方式を採用せざるを得なかったことで、東葉高速鉄道が多額の有利子負債を抱えて開業することになりました。
近年は利用者の堅調な増加により、東葉高速鉄道の業績は好調に推移していますが、運賃問題が長年残っているのは、こうした建設当時の経緯に起因しております。東葉高速鉄道が財務問題に苛まれることなく、鉄道事業に専念できるよう、国による抜本的な支援が必要不可欠であると考えます。
そこで伺います。東葉高速鉄道の債務返済の負担を軽減させるため、県は国へ、より強く支援を求めるべきではないか。
次に、スポーツの振興について質問します。県では、県民の貴重な財産である県立学校の体育館やグラウンドなどの体育施設を教育活動に支障のない範囲での有効活用を図るため、県立学校体育施設開放事業を実施しており、船橋市においては、高校7校、特別支援学校1校で施設が開放されております。
開放された学校ではサッカー、野球バスケットボールなど様々な競技が実施されていますが、子供に人気の競技は、グラウンドや体育館を確保することが難しく、この開放事業があることで非常に助かっているという声を多く耳にします。
学校の体育施設の開放は、県民誰もが身近な地域でスポーツ活動を実施するための県の重要な取り組みであると考えますが、とりわけ障害のある方々にとっては、自分の住む地域内に気軽にパラスポーツを行うことのできる場があることは、生きがい作りや、生活の質の向上などにも寄与するものと考えます。
そこで伺います。県立学校体育施設開放事業を積極的に活用し、障害のある方が、身近な地域でパラスポーツを実施できるようにすべきと思うがどうか。
先月7日鹿児島県において、「特別国民体育大会燃ゆる感動かごしま国体」が開催され、環境生活警察常任委員会委員長として伊藤議長とともに、総合開会式に参加しました。翌日には、本県のハンドボールチームの試合を視察いたしました。文字通り手に汗を握りながらの応援でありました。終了2分前の逆転勝利に、言葉にならない感動を覚えた次第でありました。本国体において、本県選手団は、天皇杯では7大会連続となる8位入賞。皇后杯は2大会ぶりの入賞となる7位入賞を果たし、県民に勇気と感動を与えてくれました。
さて、令和8年度には国民スポーツ大会、関東ブロック大会が翌9年度には全国高等学校総合体育大会、南関東ブロック大会が開催されると聞いております。こうした大会の開催は、県民が本県選手の活躍を身近に体感し、応援できる、またとない機会であります。そこで伺います。本県で開催される令和8年度国民スポーツ大会、関東ブロック大会等に向けて、選手がその力をいかんなく発揮できるよう、県はどのように取り組んでいるのか。
次に水産業について質問します。船橋の海では、干潟遠浅の海を利用した海苔養殖が盛んであり、また、アサリやハマグリなどの貝類が多く水揚げされる豊かな漁場でありました。しかしながら近年、地球温暖化による海水温の上昇や、青潮の発生などにより、海苔やアサリの生産量は減少し、特にアサリの生産量は、平成30年以降、ほぼゼロになっています。
昨年、「砕石あさり」を分けていただきました。その美味しさに変わりはありませんでしたが、船橋のアサリをいただいたのは実に久方ぶりでありました。そのような中、国内では、平成10年に千葉市沖で最初に発見されたホンビノス貝がその後、船橋市や市川市の沖合にまで分布を広げ、東京湾北部の新たな水産資源として注目されるようになりました。
ホンビノス貝は粒が大きく肉厚で味が濃いため、漁業者を初め、地元関係者が積極的に宣伝して売り出したところ、全国的に知られるようになり、平成29年には、「三番瀬ホンビノス貝」として千葉県ブランド水産物に認定されました。
一方で、船橋市漁協のホンビノス貝の生産量を見ると、平成29年の1676tをピークに、昨年の令和4年は81トンと、ピーク時の約20分の1にまで激減しています。生産量激減の原因には、青潮の発生や江戸川放水路からの土砂流入などの環境要因の他、とりすぎなどの人為的要因が考えられるものの特定されていないため、地元の新名物として売り出している関係者は非常に困っており、現在ある資源をいかに有効利用していくかが求められております。
そこで伺います。ホンビノス貝の有効利用に向けた取り組み状況はどうか。
次に県営水道について質問します。県営水道は、昭和11年に給水を開始し、現在では船橋市を初め県北西部を中心に11市、県人口の約半数にあたる300万人に水道水を供給する全国第3位の大規模水道事業体として、県民生活を支えております。しかしながら県営水道の浄水場等は建設後何十年も経過し、老朽化が進んでいる施設があることや、近年激甚化している地震や台風などの災害に対応する必要があることから、安定給水を確保するため、施設の計画的な更新整備を行うことが重要であると考えます。
こうした中、船橋駅から西側の地域に供給している栗山浄水場については、昭和33年の稼働から約65年が経過し、老朽化が著しいことから、その浄水機能を新設する千葉野菊の里浄水場に移転するため、現在第2期施設の整備を進めているところであります。
新しく生まれ変わる千葉野菊の里浄水場、第2期施設について期待してる方も多く、私もこれまで過去2回の本会議において、本事業について質疑を行ってまいりました。そこで2点伺います。千葉野菊の里浄水場第2期施設の整備状況はどうか。千葉野菊の里浄水場第2期施設の完成により、どのような効果が見込まれるのか。
次に犯罪被害者支援の取り組みについて質問します。犯罪被害者やご遺族は、ある日突然、ご自身やご家族が思いもよらない犯罪に巻き込まれ、不幸にして亡くなられたり、生活の基盤を失われたり、障害を負われるなど、生命財産身体に大きな被害を受ける中、事件後の裁判手続きや世間からの中傷など、日常にはない対応に追われることとなります。
そこから、日常を取り戻すには、行政、警察、弁護士会、民間支援団体など様々な主体による切れ目なく、手厚い支援が必要であります。本県においても令和3年には私も携わり議員提案により成立した。千葉県犯罪被害者等支援条例のもと、犯罪被害者など、社会全体で支え、県民誰もが安心して暮らせる地域社会の実現に向け、取り組みが進められるところであります。
11月25日から12月1日の犯罪被害週間の、先日26日には県と、公益社団法人千葉犯罪被害者支援センターが主催して行われた「千葉県民の集い」に参加し、元検事の森本和明さんの「犯罪被害者支援への思い」と題した講演を伺いました。
講師の紹介には法務省刑事局にて、犯罪被害者保護立法を担当東京地検本部係として秋葉原事件など、数多くの殺人事件の担当とありました。学生時分本部係を務めた検事が来校した際に聞いた検事の仕事、本部係検事の仕事の話を昨日のように思い出してもおりました。
基調講演に続き、犯罪被害者のご遺族や受任弁護士、被害者支援をされてきた支援員の方をパネリストに、ある日突然、犯罪被害に遭うということと題したパネルディスカッションを拝聴してまいりました。被害者の方の苦しみや思い、支援の必要性や、支援する側の取り組み、問題意識などを知ることができ、とても有意義でありました。
犯罪被害者支援を進めるに当たっては、支援内容や支援体制の充実はもとより、犯罪被害者の方の声や、周囲の方の取り組みについて多くの人に知っていただくことが必要と改めて認識いたしました。そこで伺います。犯罪被害者支援に関する広報啓発にどのように取り組んでいるのか。
続きまして、多様性条例に関して質問いたします。条例案が配慮を求める方々は県内でも身近におられ、県民の方々は、誰に言われることもなく、意識することもなく、自然体で配慮をされています。条例案にある考えは、県の施策を推進する中でも、既に実施されている内容でもあり、わざわざ条例を制定する必要を感じません。
そこで質問します。多様性条例を制定する必要はないのではないか。
続いて、埼玉県が、性の多様性を尊重した社会作り条例で設置している施策推進会議のような多様性条例に基づくいわゆる有識者会議を設置する考えはあるのか。それからですね、9月1日からの意見公募に当たり、示された骨子案については、寄せられた意見や議会でのわずかな議論はその後一切反映されませんでした。
こうなると、初めから条例に反映する気はなかったのではないかと、私には思われてなりません。初めから条例に反映させる気はなかったのではないか。続きましてですね、私も2月の予算委員会におきまして、十二分な議論を求めましたが、条例案を示す前の議会での議論は9月議会のみでありました。
このように議会での十分な議論を経ずに、条例を提案することは性急ではないか。そしてですね、性自認の語句を明記したことについて質問いたします。性自認について考えるに当たっては、科学的知見を学び、参考にすることは欠かせないと考えます。
脳科学、生殖科学、生命科学、行動生態学の科学的知見を勘案して、条例に性自認を盛り込んでいるのか。そしてですね、本条例案を読みますと、「性の多様性尊重条例」ではないか、と私は理解しています。埼玉県での事例に鑑みましては、不安が募るばかりであります。
そこで質問いたします。多様性、条例制定後に包括的性教育や行き過ぎた性教育が導入されることを危惧しているが、教育長の見解はどうか。以上で1問目の質問といたします。知事を始め執行部には、明快で前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。
議長:
中村実くんの質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。
熊谷俊人知事:
自民党の中村実議員のご質問にお答えいたします。
スポーツの振興についてお答えをいたします。
県立学校体育施設でのパラスポーツの実施に関するご質問ですが、身近な地域でパラスポーツが実施できることは、障害のある方のスポーツ参加意欲の向上、運動習慣の定着などに繋がっていくものと考えています。
このため県では県立学校と連携をし、体育施設開放事業パラスポーツの実施にも活用しており、令和5年度は施設を開放している71校のうち、特別支援学校6校において、ボッチャや車いすバスケットボール等の7競技が実施をされています。
今後も新規の解放を促すため、県立学校長会議など、学校関係者との会議の場等を通じて本事業の意義や効果を説明し、具体事例の共有を行うことにより、障害のある方が身近な地域でパラスポーツを実施できる環境作りに努めてまいります。
国民スポーツ大会関東ブロック大会等に向けての競技力向上に向けてのついてのご質問ですが、令和8年度の国民スポーツ大会関東ブロック大会は、32競技を、また令和9年度の全国総合体育大会、南関東ブロック大会は9競技を本県で実施をする予定です。
両大会とも高い競技力を要する大会であり、優秀な成績を残すために県では競技力向上推進本部を通じて、各競技団体が行う強化合宿や県外遠征などの強化活動を支援しています。さらに令和4年度からは国の情報ネットワークに参加することにより県内アスリートの姿勢動作に係る画像データ等評価をし、運動パフォーマンスの向上や怪我、疲労予防に繋がる戦略的評価支援を行っており、引き続き競技力の向上に努めてまいります。
私からは以上でございます。この質問につきましては担当局長からお答えをいたします。
総合企画部長:
まず、東葉高速鉄道についてお答えします。経営安定化に向けた東洋高速鉄道の取り組みに関するご質問ですが、東葉高速鉄道は1日平均で約14万人が利用する地域にとって非常に重要な路線ですが、建設にあたり、多額の有利子負債を抱え、償還が進んでるとはいえ、現在も約2300億円の負債が残っています。
このため、同鉄道では、第7次経営改善計画に基づき、企画乗車券の発売、駅構内および高架下の有効活用、イベントの実施等により、運輸収入および関連事業収入の確保に努めているところです。同鉄道の経営安定化を図る上で、事業収入の確保に努めることは重要であることから、県としては選手とともに鉄道の取り組みに協力してまいります。
次に、国の支援に関するご質問ですが、東葉高速鉄道は利用者が増加基調で推移し、13期連続で黒字を計上しているものの依然として多額の有利子負債を抱えているため、金利の動向によって収支への影響を受けやすい状況にあります。
そのため県では、毎年度実施している。国の施策に対する重点提案要望において、鉄道運輸機構に対する多額の長期債務の縮減や、利払いの軽減などを要望しているところであり、引き続き粘り強く働きかけてまいります。
続いて、多様性条例についてお答えします。まず、条例制定の必要性についてのご質問ですが、令和4年度に実施した県政の世論調査では、県民の約54%がダイバーシティつまり多様性の概念を知らないと回答しています。また、概念を知っている県民のうち約33%は、ダイバーシティ社会が実現できているとは思わないと回答しており、多様性尊重の意義等について、いまだ県民に浸透しているとは言えないと考えています。人口減少やグローバル化の進展など、様々な社会環境の変化に的確に対応していくためには、多様性がもたらす活力や創造性が重要であるとの認識のもと、この条例を制定し、本県の持続的な発展に繋げていきたいと考えています。
次に、有識者会議設置についてのご質問ですが、本条例では、県の責務として条例の基本理念にのっとり、多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の形成の促進に関して、県行政のあらゆる分野で施策を総合的に策定実施することを規定しております。条例に基づき、新たに有識者会議を設置する考えはありませんが、男女共同参画推進懇話会など、各分野の有識者会議等を活用するとともに、様々な関係者から意見を伺いながら、具体的な施策を検討を推進していきたいと考えています。
次に、意見の多様性条例への反映についてのご質問ですが、先日行ったパブリックコメントでは、県内外の669名の方から、1279件と多くの意見をいただいたところであり、それぞれその内容について丁寧に検討いたしました。いただいた意見の多くは、既に骨子案の中に趣旨が含まれているものや、条例制定による影響について懸念を示すもので、条例の趣旨や内容の理解促進を図ることで対応すべきものと判断し、条例の内容の修正は行いませんでした。いただいた意見に対しては、それぞれについて県の考え方を公表しており、今後もパンフレットや県民だよりホームページなど様々な手段を活用し、条例の趣旨や内容について理解促進に努めてまいります。次に、議会での議論についてのご質問ですが、本条例については、令和5年2月議会で制定を表明して以降、毎議会本会議等の場において、県議会の皆様からご意見を伺うとともに、国や他自治体の状況等を調査分析し、有識者からの情報収集や当事者団体との意見交換を行ってまいりました。さらに、パブリックコメントや市町村への意見照会、男女共同参画推進懇話会等の有識者会議など、様々な方々の意見を伺いながら、条例案として取りまとめたものです。今後も条例の趣旨や内容について、引き続き丁寧に説明していきたいと考えています。
次に、性自認に関するご質問ですが、性的マイノリティに関しては、不快な発言や暴力行為等により、不安や苦しみなどを感じた経験のある方が、存在していることが様々な団体の調査で明らかになっています。こうした自分の性の認識により、苦しむ方の生きづらさを解消することは重要であることから、性自認についても、年齢や性別、障害の有無などの様々な違いの一つとして条文に盛り込んだところです。以上でございます。
農林水産部長:
ホンビノス貝の有効利用についてのご質問ですが、東京湾のアサリ漁獲量が低迷する中、ホンビノス貝は、東京湾北部の海流業者にとって重要な水産資源となっておりますが、近年、漁獲量は大きく減少しております。北米原産の外来種であるホンビノス貝については、基礎的な情報が不足し、不足しているため、県では令和元年から資源状況や生態等を調査し、これまでに東京湾における成長や産卵期などを把握して、関係漁業者とともに有効利用する方法を検討しているところです。引き続き県漁連や関係市などとも連携しながら、ホンビノス貝の有効利用に向けた取り組みを進めてまいります。以上でございます。
企業局長:
私から千葉野菊の里浄水場第2期施設の整備状況についてお答えします。千葉野菊の里浄水場第2期施設については、松戸市・市川市・船橋市への給水を担ってきた栗山浄水場の老朽化に対応するため、その機能を千葉野菊の里浄水場に移転させることとし、平成19年度から稼働中の第1期施設に隣接する形で平成28年度に建設工事に着手いたしました。これまでに薬品沈殿池高度浄水処理施設、急速ろ過地などの整備が完了しており、現在、令和6年3月の給水開始に向けた試運転を実施しています。また、第1期施設と同様に、環境負荷の低減を図るため、太陽光発電設備を設置することとしており、令和6年度の運用開始に向け工事を進めているところです。
次に第2期施設の完成による効果ですが、第2期施設は、栗山浄水場に比べ、首都直下地震にも耐えうる高い耐震性を有するとともに、自家発電設備の整備により、停電時にも約72時間継続して給水することが可能となります。またオゾンと活性炭を用いた高度浄水処理を導入することにより、カビ臭の除去に加え、化学物質などへの対応力が向上し、より安全な水道水をお客様に届けることができるようになります。今後も激甚化、多様化する災害などに対応し、将来にわたり良質な水道水を安定供給できるよう、老朽化した水道施設等の更新整備を計画的に進めてまいります。以上でございます。
環境生活部長:
区犯罪被害者支援に関する広報啓発についてのご質問にお答えします。犯罪被害に遭われた方に、再び平穏な生活を取り戻していただくためには、確実に支援に繋げ、社会全体で支援を行っていくことが大切です。
そのため様々な支援策に関する周知とともに、県民の皆様に被害者支援への理解を深めていただくことが重要と考えています。そこで県では、市町村や民間支援団体、弁護士会等と連携し、リーフレットやポスターにより、相談対応や法律支援、生活支援などの被害者支援を行う窓口について、広く周知に努めています。
また、被害者が置かれている状況や生活への配慮の重要性、支援の必要性などについて、県民の理解を深めることを目的とし、被害者やその支援者の声を直接聞いていただく講演会や街頭キャンペーンなどを行い、被害者支援に関する広報啓発に取り組んでいます。
以上でございます。
教育長:
多様性条例についてのご質問のうち性教育に関するご質問にお答えいたします。学校における性に関する指導については、学習指導要領に基づき、計画性を持って実施することが大切であると考えます。各学校においては、児童生徒等の発達段階を踏まえるとともに、学校全体の共通理解を図り、保護者や地域の理解を得ながら実施しているものと承知しております。以上でございます。
中村実:
はい。先ほど総合企画部長、答弁漏らしてまして、脳科学、生殖科学、生命科学、行動生態学の科学的知見を勘案して、条例に性自認を盛り込んだのか、このことをお答えください。それとですね、実はこの科学的知見の問題もさることながら、骨子案の検討の段階では、条例案の対象となる各分野の当事者団体と意見交換を行ったと思いますが、その団体の数と名称はなんであるか、また意見交換の内容と形式はどのようなものであったのか、正確にお答えください。
総合企画部長:
まず科学的知見ということについてお答えします。今回科学的知見について様々な研究があることは承知しておりますが、今回の条例案に盛り込むにあたっては、実際に生きづらさを抱えている方がいらっしゃるということ、それを解消する必要があるという考え方から、載せております。次に意見交換を行った団体に関してですが、LGBTの当事者団体である「レインボーちばの会」を訪問し、当事者の置かれている現状や行政の取り組み状況等について意見交換を実施しております。また、「一般財団法人ダイバーシティ研究所」から講師を招き、多様性推進の意義等についてお話を伺った他、国や他自治体の状況を分析し、骨子案を作成したところです。さらにパブリックコメントの他、市町村、社会福祉関係団体など13の団体、有識者会議など、様々な方の意見を伺いながら、条例案として取りまとめており、以上です。
中村実:
今ご答弁いただきましたけれど、講師として招いた団体があるとします。意見交換をした団体というのは、「レインボーちばの会」1団体ということになります。これですね、文言の修正がなかったということは、意見公募にあたっての骨子案が示される前に、全ては決まっていたと言えましょう。当事者団体の分野は限定され、1団体のみと意見交換しかなかったこと。各分野の当事者団体の方々が耳にしたら、驚かれるに違いありません。これまでの議論でおわかりの通り、多様性尊重条例とはLGBT尊重条例であります。本条例案についての、私自身の考え、そして社会的な議論。そして、議案が示されるまでの経緯に鑑みては、到底賛成はできません。以上で質問を終わります。
議長:
以上をもって本日の日程は終了しました。明日12月1日は、定刻より会議を開きます。これにて散会します。
千葉県議会議員 中村みのる
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