令和2年(2020) 2月定例県議会 一般質問&予算委員会


<県議会リポート>


令和2年2月議会 

一般質問(令和2年2月27日)

予算委員会(令和2年3月3日)

 

(一般質問)

1.公文書管理について
2.男女共同参画センターについて
3.国民健康保険について
4.動物愛護について
5.東京オリンピック・パラリンピックについて
6.外資系企業立地について
7.県有護岸について
8.DVD「めぐみ」について
9.教科書採択について
10.第3期千葉県教育振興基本計画について
11.その他

 

(予算委員会)

1.信号機整備について
2.男女共同参画について
3.上下水道料金徴収一元化について
4.県有護岸について
5.街頭防犯カメラシステム整備事業について
6.防犯カメラ映像等高度解析システムについて

※PDFは「ちば自民党」のウェブサイトにリンクされています。

<インターネット中継>



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以下、一般質問の議事録の後に予算委員会での質疑が続きます。


2020.02.27 : 令和2年2月定例会

 

 

◯中村 実君 船橋市選出の自由民主党、中村実でございます。登壇の機会を与えていただきました会派の先輩、同僚議員各位に御礼を申し上げます。

 昨年の6月定例県議会に続き今年度2回目の一般質問をさせていただきますが、知事初め執行部の皆様には、簡潔かつ前向きな御答弁をお願いいたします。

 初めに、公文書管理について質問いたします。

 平成29年、文書館において、主に大東亜戦争に関する歴史公文書91冊が焚書されるという重大事件が発生いたしました。後世に継承するため永久に保存されるはずであった歴史公文書、特に大東亜戦争で従軍された先人の情報が記録された文書の焚書はあってはならないことであります。この問題については昨年の6月定例県議会でも取り上げたところであり、その際、当局からは、焚書された91冊の歴史公文書について、その全部または一部と同様と推測される情報が関係機関に保有されていると確認できたものが80冊となったこと、今後の再発防止策について、外部の専門家である歴史公文書判定アドバイザーを配置し助言を受けているとの答弁がありました。アドバイザーについては、文書館の職員とともに膨大な文書の判定を行っているようでありますが、果たしてその専門性を発揮し、しかるべき実績を上げているのでしょうか。また、歴史公文書の復元については、さまざまな機関での調査にもかかわらず厳しい状況であるとのことでありますが、改めて現在の進捗状況を確認いたします。

 1点目として、焚書を契機に、歴史公文書判定をするに当たり新たにアドバイザー制度を導入したが、その取り組み状況はどうか。

 2点目として、焚書した文書の令和元年6月以降の復元状況はどうか。

 次に、男女共同参画センターについてお尋ねします。

 男女共同参画センターは、男女の違いが尊重され、かつ豊かで活力ある社会の実現に資することを目的として設置された施設であり、現在、相談事業を初め、広報啓発、学習・研修事業など、男女共同参画社会を実現するため、さまざまな事業を実施している機関であると言われております。

 先日、私も平成30年10月に都町合同庁舎に移転した男女共同参画センターに伺いました。キッズスペースやベビーカー置き場を新設するなど、子育て世代にもより利用しやすく明るい施設になったと感じました。一方、男女共同参画センターは、業務の一環で総合相談を行っており、DV相談についても来年度も実施していくとのことを聞いております。野田におきまして発生してしまった事件を踏まえ、児童虐待とDV業務を連携していくため来年度は健康福祉部へ移管するにもかかわらず、来年度も引き続きDV相談を実施していくということに甚だ疑問を感じている次第であります。また、センターには専門職員が常駐していない状況において、専門職員が応じている健康福祉センター等と同様に実施していくことは、県民サービスと言えるのでありましょうか。

 そこで質問します。

 1点目として、男女共同参画センターで受け付けた相談のうち、ほかの配偶者暴力相談支援センターへ対応を依頼した相談はどのくらいか。

 2点目として、男女共同参画センターは、今後も配偶者暴力相談支援センターの役割を担えるのか。

 次に、国民健康保険についてお尋ねをします。

 総務省が発表した人口推計によりますと、令和元年9月確定値でありますが、総人口は1億2,601万人で前年同期に比べ30万人の減少となっており、また、15歳から64歳までのいわゆる生産年齢人口は7,504万6,000人で、前年同期に比べ39万4,000人の減少となっております。このように、今後生産年齢人口の減少が見込まれる中、ますます外国人労働者が増加することが予想されます。

 そういった状況の中で、昨年は外国人による出産育児一時金の不正請求、詐欺事件の発生と、今後、国民健康保険制度の不適正な利用がふえてくるのではないかと気がかりでなりません。今後の少子高齢化を踏まえて医療保険財政が逼迫していく状況を考えると、外国人に限らず、医療保険制度の不適正な利用を行わせないことが必要であると思います。

 そこで伺います。国民健康保険制度の不適正な利用を防止するため、どのような取り組みがなされているのか。

 次に、動物愛護について質問いたします。

 動物行政は、旧来からの狂犬病予防など危害防止に加え、動物愛護が比重を大きく占めるようになってきております。本県においても、県民の動物愛護の精神を醸成し、動物の適正な管理の普及を推進することにより、人と動物の共生する社会の実現を図るための千葉県動物の愛護及び管理に関する条例を制定し、平成27年4月施行されているところであります。

 このような中、県が推進する譲渡事業や地域猫活動において、ボランティアの存在は欠かせないものとなっております。今後、ボランティアと県の連携を深める上でも、県が開催している動物愛護セミナーは重要と考えております。

 そこで質問いたします。動物愛護セミナーとはどのようなものか。また、今年度の開催状況及び参加者の反響はどのようなものか。

 続いて、東京オリンピック・パラリンピックについてであります。オリンピック・パラリンピック時の安全対策について質問いたします。

 大会まで、早いもので半年を切りました。来月には聖火リレーの出発も迫っており、大会の準備も大詰めの段階に入りつつあります。伺いましたところ、幕張メッセや釣ヶ崎海岸で県が行う会場の整備は順調に進んでおり、現在は大会運営の検討が本格化しているとのことであります。

 大会運営に当たり重要なことは、大会時の安全対策であります。先月末に幕張メッセで実施されたテロ対策訓練を見学いたしました。競技会場となるホール内で爆弾テロが発生したという想定であり、救護や誘導、警備などに当たる関係者の姿がとても頼もしく見えた一方で、世界から注目されるオリンピック・パラリンピックがテロの対象となり得ることを実感し、テロ対策強化の必要性を改めて強く感じたところであります。

 そこで質問いたします。大会時に危惧されるテロに備えた対応はどのようになっているのか。

 次に、地震や津波が発生した場合の避難対策についてであります。

 昨年、各地に甚大な被害を及ぼした台風19号襲来時は、ラグビーワールドカップの2試合が中止になったこと、記憶に新しいところであります。台風は事前に接近がわかるので対応のしようもありますが、地震とそれに伴う津波は、想定に基づいた事前の対応策を十分に検討しておくことが必要であります。

 県内には2つの競技会場がありますが、観客の数やその場所や施設によっても避難のあり方は異なってくると思います。特に、太平洋に面し、かつ海沿いにある釣ヶ崎海岸は津波の襲来が十分予想される場所であり、津波警報発令時は速やかに避難しなければなりません。県も、地元の地方公共団体として、関係者と連携してしっかり対応していく必要があると思います。

 そこで質問いたします。大会時に地震や津波が発生した場合の避難対策はどのように検討されているのか。

 次に、外資系企業立地についてお尋ねをいたします。昨年の予算委員会でも質問いたしましたが、本議会においてもファーウェイ社について取り上げます。

 国は少子高齢化、人口減少などの我が国の経済社会構造の大きな変化の中で、海外のすぐれた人材や技術の誘致を積極的に進めているところであります。本県においても、高い競争力を持った外資系企業の進出は、新たな雇用創出や経済波及効果も期待され、喜ばしいことであると考えます。しかしながら、高い競争力を持った外資系企業であればどのような企業でもよいかというと、残念ながらそうではないことも事実であります。特に、我が国の安全保障上の問題を伴うような外資系企業の立地は慎重に対応しなければなりません。

 アメリカ政府は安全保障上の問題を懸念し、ファーウェイ社製品の調達を禁止しています。また、機密情報を共有する同盟国に対し、ファーウェイ社の製品を通信インフラから排除するよう求めております。そのような中で、我が国政府においても、平成30年12月にIT調達に係る国の物品等又は役務の調達方針及び調達手続に関する申合わせを関係省庁間で行い、情報通信機器の政府調達の際、サイバー攻撃など安全保障上の問題を減らす運用を行っているところであります。これについては、新聞報道などでは事実上ファーウェイ社製品の排除を狙っていると報道されております。私も、さまざまな観点から我が国の安全保障上問題のある企業の製品を使うことは当然控えるべきでありますし、また、そのような企業の立地については慎重に対応すべきであると考えます。

 そこで質問いたします。ファーウェイ社が船橋市内に進出に至った経緯及び県の対応はどうか。

 続きまして、県有護岸について質問いたします。昨年の6月定例議会でも取り上げましたが、本議会においては、千葉港海岸船橋地区の直轄事業化に向けた進捗状況について質問いたします。

 船橋市の中心市街地を防護する海岸保全施設の多くは昭和40年代に整備され、老朽化が進み、現在の耐震基準を満たしていない施設もあることから、施設の更新は喫緊の課題と考えております。昨年2月に地元自治会が中心となって立ち上げられた船橋地区海岸保全施設耐震化促進協議会では、これまでに2回のシンポジウムを開催し、2万人を超える署名を集めるとともに、国への要望活動を実施するなど、事業化に向けた期待が非常に高まっております。特に、先日2月11日に開催されたシンポジウムでは1,000人を超える方々が集まり、会場がほぼ満席となるなど、地域の方々の思いを改めてひしひしと感じた次第であります。

 昨年は、台風15号、19号、21号と大きな台風が連続して本県に襲来いたしました。船橋市では重大な被害はなかったものの、各水門が閉じられ信号が赤く灯っている現実を目の当たりにして、今後も船橋市が高潮等の害をこうむるおそれがあることを身をもって感じ、早期の直轄事業化の必要性を改めて認識したところであります。

 私も加わっております千葉県議会港湾整備振興推進議員連盟においても、昨年7月に国土交通省や国会議員へ早期直轄化を要望したところであり、暮らしの安全・安心を図る上からも事業化を早めていく必要があります。この問題について、昨年6月議会で取り組み状況を質問したところ、国への要望を行うとともに、国、県、市で協議会を設け課題を整理するとの答弁でありました。

 そこで質問いたします。千葉港海岸船橋地区の直轄事業化に向けた進捗状況はどうか。

 最後に、第3期千葉県教育振興基本計画について質問いたします。

 県では、令和2年度から始まる第3期千葉県教育振興基本計画を策定いたしました。私も計画の中身を熟読いたしましたが、県民としての誇りを高める、人間の強みを伸ばす、世界とつながる人材を育てるの3つを新たな基本理念として掲げたり、不登校など困難を有する児童生徒への支援に関する取り組みを1つにまとめて重点化したりするなど、さまざまな見直しが行われたものと認識しております。今後の本県教育の推進に当たり期待される計画ができたと感じておりまして、その内容について異存はありませんが、しかしながら、計画の中で、元号ではなく西暦、キリスト教暦を用いた表記が見られることが気になりました。本来、子供の育成に直接かかわる教育委員会は元号を用いるべきであり、西暦表記が意図的に用いられたのであれば非常に残念なことでありますし、重大な問題であります。

 そこで質問いたします。千葉県教育振興基本計画で西暦表記が使われているのはなぜか。

 以上、1回目の質問といたします。知事を初め執行部各位には御答弁よろしくお願いいたします。(拍手)

 

 

◯議長(阿井伸也君) 中村実君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事森田健作君。

    (知事森田健作君登壇)

 

 

◯知事(森田健作君) 自民党の中村実議員の御質問にお答えいたします。

 まず、東京オリンピック・パラリンピックについてお答えいたします。

 大会時におけるテロ対応についての御質問ですが、組織委員会では、安全な大会運営のために、競技会場をフェンスで囲い、入場者や車両に対して厳格なセキュリティーチェックを行うとともに、大会関係者には最先端の顔認証システムを導入するなど高度な警備体制をしくこととしております。また、会場周辺ではテロ発生など万が一の事態に備えて消防車や救急車が待機するほか、機動隊や移動交番車の配置など、警察による警戒態勢も強化されると承知しています。県といたしましては、幕張メッセや一宮町において爆破テロの発生を想定した実動訓練や図上訓練を実施するなど、国や警察、消防、医療機関等との間で初動対応の確認や連携の強化を図っているところであり、引き続き大会時の安全確保に向けて取り組んでまいります。

 次に、県有護岸についてお答えいたします。

 千葉港海岸船橋地区の直轄事業化についての御質問でございます。県では、千葉港海岸船橋地区の直轄事業化に向けて、昨年7月の重点要望など、関係者と連携し今年度は5回にわたり国への要望活動を行ってきたところでございます。また、昨年5月に立ち上げた国、県、市の関係者による行政連絡協議会では、これまでに2回の協議会を開催し、防潮堤や水門、排水機場の規模や能力など、整備の基本方針について検討を進めてまいりました。私も国への要望活動を強く行ってまいりました。行政連絡協議会の場において、この事業化に向けた検討や調整がより一層早く進むように努力いたします。早期の直轄事業化が図れるよう取り組んでまいります。

 私からは以上でございます。他の問題につきましては担当部局長からお答えいたします。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 総務部長今泉光幸君。

    (説明者今泉光幸君登壇)

 

 

◯説明者(今泉光幸君) 私からは公文書管理についての2問にお答えいたします。

 まず初めに、歴史公文書の判定におけるアドバイザー制度の取り組み状況についての御質問でございます。県では、歴史公文書の誤廃棄問題を踏まえ、その判定に当たり公平性、客観性を確保するとともに専門的見地からの意見をいただくため、外部の専門家である歴史公文書判定アドバイザーを2名配置いたしました。平成30年度に保存期間が満了した廃棄予定の簿冊2万6,522冊については、アドバイザーからの助言などを踏まえ、224冊を歴史公文書として移管することといたしました。今後とも、外部専門家の知見を活用しながら、歴史公文書が適正に保存されるよう取り組んでまいります。

 次に、誤廃棄した文書の昨年6月以降の復元状況についての御質問でございます。誤廃棄した簿冊91冊のうち、他機関での保有が確認できていない11冊については、昨年8月に関係機関を2回訪問し、収蔵資料を調査いたしましたが、保有を確認することはできませんでした。歴史公文書は県民の貴重な財産であることから、二度と誤廃棄をすることのないよう、公文書の適正な管理に努めてまいります。

 以上でございます。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 総合企画部長石川徹君。

    (説明者石川 徹君登壇)

 

 

◯説明者(石川 徹君) 私からは男女共同参画センターについての2問にお答えいたします。

 まず、男女共同参画センターで受け付けた相談のうち、ほかの配偶者暴力相談支援センターへ回した相談に関する御質問でございます。昨年度、男女共同参画センターで行ったDVに関する相談は1,257件であり、そのうちほかの配偶者暴力相談支援センターを紹介した件数は26件でございます。その主な理由は、自宅の近くで面接相談を受けたいといった相談者本人の御希望や、地元警察や市町村の支援が必要なため地元のセンターを紹介したといった相談員の提案によるものでございます。

 次に、男女共同参画センターは今後も配偶者暴力相談支援センターの役割を担えるのかとの御質問でございます。配偶者暴力相談支援センターは、相談、カウンセリング、一時保護及び自立支援の4つの業務のいずれかを行うこととされており、男女共同参画センターでは、このうち相談及びカウンセリングを実施しております。男女共同参画センターは、ほかのセンターと異なり総合相談事業の中でDV相談を行っており、誰もがちゅうちょなく相談しやすい相談機関としての役割を果たしております。DVを防止するためには早期発見、早期対応が重要であることから、来年度DV対策業務は健康福祉部に移管いたしますが、男女共同参画センターについては、引き続き身近な相談機関としての機能を果たしてまいります。

 私からは以上でございます。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 健康福祉部長横山正博君。

    (説明者横山正博君登壇)

 

 

◯説明者(横山正博君) 私からは国民健康保険について、国民健康保険制度の不適正利用の防止に関する御質問にお答えいたします。

 国や市町村におきましては、国民健康保険制度の理解を深めるとともに、制度の適正な運用を図るため、ホームページにおける制度の周知や被保険者向けのリーフレットの作成、配布を行っております。また、不正及び事故が発生した場合は、国の通知に基づいて市町村は県を経由して国に事案の報告を行うとともに、県と国が協議し速やかに事案を対応することとされております。今後とも国民健康保険制度の適切な運用を確保するため、効果的な広報事業等の実施に努めてまいります。

 ただいまの答弁の中で、最初、国や市町村と申し上げてしまったかもしれませんが、県や市町村の間違いでございます。失礼いたしました。

 以上でございます。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 保健医療担当部長渡辺真俊君。

    (説明者渡辺真俊君登壇)

 

 

◯議長(阿井伸也君) オリンピック・パラリンピック推進局長高橋俊之君。

    (説明者高橋俊之君登壇)

 

 

◯説明者(高橋俊之君) 私からは、オリンピック・パラリンピックについてのうち、地震や津波の発生時の避難対策についての御質問にお答えいたします。

 大会時に地震や津波が発生した場合の対応については、会場ごとの特性に応じた避難計画の策定が組織委員会により進められているところです。特に、サーフィン会場となる釣ヶ崎海岸については、一宮町の津波避難計画を踏まえて、会場から最寄りの一時避難所への避難ルートや誘導方法などが検討されているところであり、大会前にはスタッフや地元自治体も参加する合同訓練が実施される予定です。県としても、こうした検討や訓練に参画して助言を行うほか、一宮町による避難誘導看板や防災情報提供システムの整備を支援するなど、関係機関と連携して避難対策に取り組んでまいります。

 以上でございます。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 商工労働部長吉野毅君。

    (説明者吉野 毅君登壇)

 

 

◯説明者(吉野 毅君) 私からはファーウェイ社関係の質問にお答えいたします。

 ファーウェイ社の船橋市内への進出経緯と県の対応についての御質問ですが、ファーウェイジャパンは、平成30年7月にスマートフォンなどの通信機器等に係る研究開発を行うため、船橋市内の工業団地である船橋ハイテクパークに研究施設を設置し操業を開始いたしました。同社の立地に際しましては、船橋市の立地企業選定委員会において進出企業の選定を行っており、先端技術を持ち今後も成長が期待できるとのことから、同委員会において立地が決定されたところです。なお、この用地につきましては県で紹介したものではございません。県においては、平成28年7月に同社より立地相談を受け、平成30年11月に立地企業補助金4,638万1,000円を交付したところでございます。

 以上でございます。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 教育長澤川和宏君。

    (説明者澤川和宏君登壇)

 

 

◯説明者(澤川和宏君) 私からは千葉県教育振興基本計画における西暦表記についての御質問にお答えいたします。

 本県における行政文書の年表示については原則として元号使用することとしており、千葉県教育振興基本計画においても原則元号を使用しております。一方、計画の策定に当たり参酌した国の第3期基本計画では、長期的展望や世界的情勢に基づくものについては、元号に加えて西暦を括弧書きで併記している箇所や、例えば2030年以降の社会を展望した教育政策など、西暦のみを使用している箇所があるとのことでした。このため、本計画においても国の計画を引用した部分については同様に元号と西暦の併記または西暦のみの表記としたところでございます。

 私からは以上です。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 中村実君。

 

 

◯中村 実君 御答弁ありがとうございました。それでは、2回目に入ります。

 初めに、男女共同参画センターについて再質問いたします。男女共同参画センターが引き続きDV相談を行っていくことについては、県民サービスを考える上で果たしてよろしいのでありましょうか。組織を残すためということであれば、大変遺憾であります。

 そこで質問いたします。

 1点目として、男女共同参画センターの体制を強化しないままに、配偶者暴力相談支援センターの役割を担うのは問題ではないか。

 2点目として、現状のままであれば、ほかの配偶者暴力相談支援センターに集約することが県民の方々の利益となるのではないか。

 3点目として、集約は行政サービスの低下になるとの説明を受けましたが、健康福祉部としてどう受けとめるのか。

 次に、外資系企業立地についても再質問いたします。先ほども申し上げましたが、企業の立地に当たっては、高い競争力を持つ外資系企業であればどのような企業でもよいということではないと考えております。県においては、立地企業補助金の交付だけでなく、立地相談など幅広く企業誘致活動を行っていると思いますので、安全保障上の問題のある企業からの相談については慎重に対応すべきと考えます。

 そこで、改めて質問いたします。

 1点目として、建物の建設工事について、ファーウェイからどのような報告がされたのか。また、県はどのように確認をしたのか。

 2点目として、立地計画認定変更承認申請書の大きい項目の8、そのうちの各項目として(1)、(2)、(3)とありますが、このそれぞれの項目の達成をどのように確認したのか。

 続きまして、要望であります。

 初めに、公文書管理についてであります。今後とも、外部専門家の知見を活用しながら、歴史公文書が適正に保存されるよう取り組んでいただくとともに、焚書により復元ができていない11冊については、これまで確認をしていなかった団体、例えば護国神社であるとか戦友会、戦友会が今ことごとく解散されていますが、戦友会の流れをくむような、在郷軍人会の流れをくむような団体等もあります。そういった団体にぜひお尋ねをしていただき、さらなる調査を求めるものであります。

 次に、動物愛護についてであります。執行部には、ボランティアの方々とこれまで以上に連携を深めていただき、動物愛護に関する各施策を推進していただきますよう要望をいたします。

 次に、千葉県教育振興基本計画の西暦表記、キリスト教暦表記についてであります。先ほどの御答弁で、意図的でないことが確認でき安心できました。国の計画に表記されていたということで、そのあたり、準用せざるを得ない事情があったとはいえ、元号の大切さといったもの、これがこのところ多いんです。西暦表示を用いることが自己の実現であること、特に公の場面であればあるほど元号をおろそかにし、西暦表示、キリスト教暦表記を用いることが自己実現であるかと錯覚をするような方々も多くいます。そういった面々、さらに西暦表示といったものに対しての問題性といったものを余り深く考えていない方々も、今非常にふえています。だからこそ教育委員会、学校現場において、そういう子供に対してのきちんとした指導をしていただく上でも、西暦表記、キリスト教暦表記については慎重に対応していただきたく要望をいたします。

 以上で2回目といたします。よろしくお願いいたします。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 総合企画部長石川徹君。

 

 

◯説明者(石川 徹君) 私からは男女共同参画センターに関する2問にお答えいたします。

 まず、男女共同参画センターの体制を強化しないまま配偶者暴力相談支援センターの役割を担うことに関する御質問でございます。男女共同参画センターについては、誰もがちゅうちょなく相談できる身近な相談機関として、引き続き相談及びカウンセリングを行ってまいりたいと考えております。

 次に、ほかの配偶者暴力相談支援センターに集約することが県民の利益となるのではないかとの御質問でございます。県では、男女共同参画センターのほか、14カ所の配偶者暴力相談支援センターにおいて、それぞれがその機能に応じてDV被害者支援を実施しております。女性サポートセンターは相談と一時保護、13の健康福祉センターでは相談と自立支援、そして男女共同参画センターは、ほかのセンターと異なり身近な総合相談機関としての役割を果たしているところでございます。DV防止には、あらゆる機会を通じDV被害者を早期発見、早期対応することが重要であることから、県民の利便性を考慮し、引き続き現状のまま実施してまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 健康福祉部長横山正博君。

 

 

◯説明者(横山正博君) DV相談集約の健康福祉部としての受けとめということでございますが、DV対策業務が健康福祉部に移管されますと、子供の養育あるいは家庭の支援など、こういったものを一体的に行うことができるものと考えております。そうした点も踏まえまして、今後よりよい県民サービスの向上につながるように検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 商工労働部長吉野毅君。

 

 

◯説明者(吉野 毅君) 私からは外資系企業立地に関する2問にお答えいたします。

 まず、建物の建設工事に関する御質問ですが、ファーウェイジャパンから立地計画認定変更承認申請書において、立地の場所や操業開始時期、操業時期等の申請がありました。その後、操業開始届出書の提出を受け、職員が現地で操業について確認を行っております。

 次に、地域経済への効果、地域への貢献などについてどう確認しているのかとの御質問でございますが、ファーウェイジャパンから毎年度事業状況報告書を提出してもらい、同時に直接聞き取りも行いまして確認をしているところでございます。

 以上でございます。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 中村実君。

 

 

◯中村 実君 御答弁ありがとうございました。

 初めに、外資系企業立地についてであります。先ほどの御答弁の中で、ファーウェイが立地している船橋市内の用地について、県が当該用地の紹介をした事実はないということで安心をいたしました。しかしながら、不動産取得税に相当する額を補助金として支出する上で、県の確認が不足していると痛感しております。執行部においては厳正な確認をお願いするとともに、企業立地に当たっては、難しい面もあるかとは思いますが、安全保障上の問題のある企業に対しては特に慎重を期していただきたく要望をいたします。

 以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。

 

 

◯議長(阿井伸也君) 暫時休憩いたします。

        午前11時27分休憩

       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 


2020.03.03 : 令和2年2月定例会  予算委員会会議録

 

 

◯中村 実委員 船橋市選出の自由民主党の中村実でございます。一般質問に続き予算委員会においても登壇の機会をいただき、会派の先輩、同僚各位に感謝申し上げます。

 また、本日、予算委員会、一般質疑の1番手を務めます。

 初めに、信号機整備についてお尋ねします。

 昨年は、全国的に高齢者や子供が被害となる重大事故の発生が社会問題となり、千葉県においても、木更津市内で通学中の児童2名が死傷する痛ましい事故が起こってしまいました。交通事故による死者数が全国最多となった本県においては、特に高齢者や子供を交通事故から守るため、必要性の高い箇所へは信号機の設置を進めるなど、安全で安心な交通環境を整備することが重要と考えます。

 そこで伺います。信号機の整備方針はどうか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(植竹交通規制課長) 交通規制課長の植竹でございます。

 県警では、警察庁が示す信号機設置指針に基づき、交通事故防止等の観点から必要性、緊急性が高いと認められる箇所に信号機の整備を進めているところであります。他方で、これまで設置した信号機の総数、いわゆるストック数が増大し、維持管理に要するコストが年々増加している現状等も踏まえ、設置から年数が経過し、必要性の低下した信号機を他の必要箇所へ移設したり、信号機を設置しない場合に、必要に応じて各種交通規制の実施等、道路管理者と連携した交通安全対策を講じているところであり、県警としては、こうした信号機のストック抑制にも取り組みながら、今後も県民の皆様の御要望を踏まえつつ、引き続き設置の必要性、緊急性の高い箇所については信号機の整備を進めてまいります。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 今後も必要なところには整備していくとのことで安堵いたしました。一方で、維持管理費も増大しているとのことですが、これから進行していくであろう少子高齢化に伴う人口減少を考えますと、信号機の総数を抑制しなければならないことも十分に理解できます。必要な箇所にはしっかりと信号機を整備して安全を確保しつつも、既存施設の有効活用や、これまでに整備した信号機がきちんと機能するよう、老朽化対策にもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 私の地元船橋市には、船橋駅周辺にスクランブル交差点や歩車分離式信号交差点があり、道路を横断するときに車が来ないため、交通量が多くても安心して横断することができます。子供や高齢者を初めとした歩行者が事故に遭わないように、積極的に取り入れるべきと考えます。

 そこで伺います。歩行者の安全を確保するために歩車分離信号が有効と考えるが、どうか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(植竹交通規制課長) 歩車分離式信号は、横断歩行者等の事故を防ぐためには有効な信号制御方式と考えており、主に駅や学校周辺などにおいて、平成30年度末時点で312カ所に整備をしているところであります。歩行者保護には有効である一方、歩行者専用の時間を設けることにより、待ち時間が増加したり、交通量によっては渋滞が悪化する等のデメリットもあるため、今後も地域の方々の御要望、交通量や歩行者等の横断実態等を総合的に勘案しながら、整備を進めてまいりたいと考えています。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 御答弁ありがとうございました。JR西船橋駅の国道14号側の出口は京成西船橋駅に通じておりまして、通勤・通学時間帯は国道14号を横断する葛飾小学校、葛飾中学校の児童生徒も多く、また、交通量も多いことから、歩行者と自動車の接触事故が懸念されます。歩車分離信号は歩行者保護に有効であるとのことですので、ぜひ歩車分離信号の整備を検討していただきたく、要望をいたします。

 次に、男女共同参画についてお尋ねします。

 近年、社会が複雑多様化する中、県民の方々が抱えているさまざまな悩みや課題に対し、丁寧に寄り添い対応していくことはとても重要であります。そのため、県ではさまざまな相談窓口を設置し、対応していますが、その中に女性に関する総合相談窓口があると思います。

 そこで伺います。女性に関する総合相談を受ける部門はどこか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(板倉男女共同参画課長) 男女共同参画課、板倉でございます。

 総合企画部の男女共同参画センターでございます。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 女性に関する総合相談を受ける窓口は総合企画部の男女共同参画センターとのことでありますが、かなり前になるとは思いますが、かつては福祉部門で対応していたものと認識をしております。また、そのときから現在まで、総合相談窓口の実施の体制も変わってきているものと思われます。

 そこで伺います。女性に関する総合相談については、かつては福祉部門で行っておりましたが、現在の体制に至るまでの変遷はどうか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(冨沢行政改革推進課長) 行政改革推進課長の冨沢です。

 女性にかかわる総合相談につきましては、平成11年度までは社会部青少年女性課の委託事業として実施しておりました。平成11年6月の男女共同参画社会基本法の施行を踏まえ、さまざまな課題にかかわる男女共同参画社会の形成を総合的に推進するため、平成12年度に当該事業を企画部男女共同参画課に移管いたしました。平成18年度にはちば県民共生センターを男女共同参画課の出先機関として設置し、平成24年度には男女共同参画センターに名称変更して現在に至っております。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 それでは、質問させていただきます。女性の総合相談は総合企画部で実施することの経緯はわかりました。女性の総合相談ではDV相談を実施しているところでありますが、DV対策業務を来年度から健康福祉部へ移管するに当たり、DV相談の移管についても検証されたのでしょうか。

 そこで伺います。組織の見直しに当たり、主務課の男女共同参画課と出先機関の男女共同参画センターとの間でどのような協議がなされたのか、お聞かせを願います。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(板倉男女共同参画課長) センターの女性相談窓口で受けているDV相談の取り扱いについては、夏ごろからセンターと男女共同参画課との間で協議を行ったところです。女性相談は、誰もがちゅうちょなく相談しやすいという特徴があることから、DV被害者の早期発見、早期対応に資するため、来年度も引き続き現状のとおり実施することとしたところでございます。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 令和2年度は新たな体制で相談業務が行われると思いますが、業務を進めていく中で新たな課題が出てくるかと思います。県民の方々の要望に対応していくためにも、今後とも必要に応じて業務の見直しも進めていただきたいと思います。

 次に、上下水道料金の徴収一元化についてお尋ねします。

 本県では、県営水道の給水区域においては、県の水道料金と市の下水道使用料の収納が別々に実施されていましたが、平成30年1月に千葉市、成田市、市原市、鎌ケ谷市の4市との間で上下水道料金の徴収一元化が始まりました。4市において順調に運用されていることから、他の市においても参加の機運が高まったと聞いているところであります。平成30年9月には市川市、船橋市、松戸市、浦安市、印西市、白井市の6市と当時の県水道局との間で覚書を締結し、令和3年1月から第2期徴収一元化を実施することに合意されました。今回の議会において関連予算が提出されるとともに、下水道使用料の収納事務を受託する規約を制定するための議案が提出されているところであります。

 そこで伺います。新たに6市から委託を受ける事務について、どのような考え方で費用を分担するのか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(鈴木業務振興課長) 業務振興課長の鈴木です。

 徴収一元化に伴い、これまで各市で行っていた下水道使用料のシステム運用、各種文書の印刷、郵送、収納等の業務を県が水道料金と一括して行うようになります。これらの費用については県と市で折半することとしていることから、既に実施している4市と同様、新たに加わる6市においても、その半額を請求事務を行った件数に応じて各市が負担することとなります。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 それでは、各市が負担する請求1件当たりの単価はどうか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(鈴木業務振興課長) 新たに加わる6市についても、既に実施している4市と同額となる予定であり、令和2年度の単価は平成30年度決算に基づき決定した201円となります。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 徴収一元化につきましては、既に平成30年から4市において実施されているところでありますが、徴収一元化の取り組みによってどのような効果が期待できるのか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 玉田企業局長。

 

 

◯説明者(玉田企業局長) 徴収一元化により手続のワンストップサービスや、支払いが1度で行えることとなり、お客様の利便性の向上が図られます。また、既に参加している4市では、下水道使用料の収納率が向上しております。さらに、各市においては、県と重複する委託業務やシステムを順次縮小、廃止していくものと思われ、それに伴う経費の縮減なども期待されるところでございます。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 御答弁ありがとうございました。県民の方々の利便性向上、事務の効率化のため、県と6市が協力して令和3年1月に順調な滑り出しとなるように、さらなる御尽力をいただきたくお願いを申し上げます。

 次に、県有護岸について質問いたします。

 先日の一般質問でも質問いたしましたが、千葉港海岸船橋地区に整備されている護岸、水門、排水機場などの海岸保全施設は、市民の生命や財産を守り、都市機能や防災機能を確保する重要な役割を担っております。また、昨年はたび重なる大型台風の襲来により、本県も甚大な被害を受けたところであり、改めてその重要性を痛感いたしております。しかしながら、海岸保全施設の多くは昭和40年代に整備されており、老朽化が進み、現在の耐震基準を満たしていないものもあることから、施設の更新は最優先の課題と考えております。

 そこで伺います。千葉港海岸船橋地区の海岸保全施設について、今年度の事業の実施状況はどうか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(中村港湾課長) 港湾課長の中村です。

 船橋地区の海岸保全施設の改修については、現在、栄水門、栄排水機場等の老朽化対策と耐震対策を実施しています。老朽化対策としては、栄排水機場で2基目の更新となる3号エンジンの更新工事や栄横引きゲートの改修、船橋排水機場のポンプ補修を行っています。また、耐震対策としては、昨年度に引き続き栄水門右岸の地盤改良工事と栄排水機場建屋の改修工事を実施しています。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 それでは、同地区の海岸保全施設について、令和2年度の予算措置状況はどうか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(中村港湾課長) 老朽化対策としては、引き続き行う栄排水機場の3号エンジン更新工事費と新たに栄2号横引きゲートの改修費を予算案に計上しています。また、耐震対策としては、残る栄水門前後の地盤改良費を予算案に計上しており、これにより栄水門及び栄排水機場の耐震化が完了する見込みです。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 御答弁ありがとうございました。限られた予算ではありますが、市民の生命、財産を守る上でも、今後とも千葉港海岸船橋地区の海岸保全施設の更新に努めていただくようお願いを申し上げます。

 次に、街頭防犯カメラシステム整備事業についてお尋ねします。

 県警では、県内の主要駅周辺の繁華街などに計50台の街頭防犯カメラを設置し、平成30年12月から運用を開始していると承知しております。全国的に見ましても、防犯カメラ画像によりさまざまな事件の犯人が検挙されるなどの事例を報道等で認識しており、防犯カメラは治安を守る上で大きな効果があるものと考えております。

 そこで伺います。街頭防犯カメラのこれまでの効果についてはどうか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(泉澤生活安全部参事官兼生活安全総務課長) 生活安全総務課長の泉澤でございます。

 運用を開始した平成30年12月1日から昨年12月末までの13カ月間、設置場所を管轄しております千葉中央、船橋、松戸及び柏の4警察署における刑法犯認知件数は1,444件、約11.5%減少しており、一定の抑止効果を上げているところであります。また、街頭防犯カメラの画像につきましては、窃盗、傷害、電話de詐欺、道路交通法違反などの事件捜査にも活用され、事件の早期解決が図られているといった効果も上げているところであります。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 御答弁ありがとうございました。県警では令和2年度に70台のカメラを増設する計画であると伺っており、私が住む船橋市においても、津田沼駅周辺の前原地区に5台のカメラが設置されることを大変喜ばしく思っております。また、多くの地域の方から防犯カメラの設置要望をいただいているところであります。

 そこで伺います。治安情勢が変化する中、今後さらに防犯カメラを設置する考えはないのか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(泉澤生活安全部参事官兼生活安全総務課長) 令和2年7月から、習志野、八千代、船橋東、市川、松戸、成田及び市原の7警察署管内にあります主要13駅の周辺に計70台の街頭防犯カメラを増設し、計120台での運用を予定しております。今後のカメラの増設につきましては、カメラ設置の効果を引き続き検証の上、今後の犯罪情勢等を踏まえて、さらなる増設の必要性について検討してまいりたいと考えております。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 御答弁ありがとうございました。防犯カメラは治安上とても効果が大きいと考えますので、増設についても、ぜひ検討していただきたいと思います。

 最後になりますが、防犯カメラ映像等高度解析システムについてお尋ねします。

 県下の治安情勢を見ますと、令和元年中の刑法犯認知件数は4万1,793件で、一昨年に引き続き17年連続減少してはいますが、侵入窃盗や電話de詐欺、あるいは危険なあおり運転行為など、県民生活に不安を与える事件、事故は後を絶ちません。近年の事件捜査においては、防犯カメラやドライブレコーダーなどの映像が事件解決に役立っているものと認識しております。昨今の報道などにより、その有用性が周知され、防犯カメラなどの数は著しく増加していると思います。これによって警察官が捜査で収集、解析する映像の量も年々ふえている状況であり、その解析に膨大な時間と労力を費やしているのではないかと思われます。

 そこで伺います。当初予算案では新規事業として防犯カメラ映像等高度解析システムの整備が計上されておりますが、防犯カメラ映像等高度解析システムとはどのようなものか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(石井刑事部参事官兼刑事総務課長) 刑事総務課長の石井でございます。

 防犯カメラ映像等高度解析システムとは、事件の捜査で収集した防犯カメラやドライブレコーダーなどの映像をシステムに取り込み、最新の映像解析技術を用いて映像の特徴から迅速に類似する映像を検索できるシステムであります。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 それでは、本システムを導入することでどのような効果を期待できるのか。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 関係課長。

 

 

◯説明者(石井刑事部参事官兼刑事総務課長) 防犯カメラ映像等高度解析システムを導入することで、映像解析時間の大幅な縮減、映像解析に対する省力化などが見込まれ、人員を他の捜査にシフトすることもできることから、事件をより早期に解決することも期待でき、県民の安全・安心の確保に資するものと考えております。

 

 

◯委員長(鈴木 衛君) 中村委員。

 

 

◯中村 実委員 御答弁ありがとうございました。業務の効率化、また事件の早期解決のためにも、防犯カメラ映像等高度解析システムの導入はとても有効なものと考えておりますので、令和3年度中の導入に向けまして、さらに取り組んでいただきたいと思います。

 以上で私の質問を終了いたします。ありがとうございました。(拍手)