小泉の手法手腕 衆院選を前に 安全の意識

自分の身 守るのは自分

JR津田沼駅前。師走の寒風が吹きすさぶ中、数人がしきりに声を上げている。

そこに突然男が近づいてきた。「お前らみたいな奴が戦争を起こしたんだ」。

別の人はこうも言った。「北朝鮮に対する言いがかりだ」

怒鳴られていたのは、北朝鮮に拉致された被害者を救出しようと署名活動を続けていた船橋市議の中村実(35)や横田滋ら7人ほど。

平成13年12月16日。人々の視線は冷たかった。

中村には攻撃が集まった。

車のタイヤに釘が打たれ、ウイルスメールを送りつけられ、駅頭演説中に怒鳴られるのも日常だった。

だがその空気が変わる。

昨年9月、北朝鮮拉致を公式に認めてからだ。

今年三月の署名活動では数時間で約3000人も集まった。

中村の戦いは、孤独な戦いだった。

したり顔で「拉致は言いがかり」と言い切った人々は、二度と中村の前には姿を見せてはいない。